『実況パワフルプロ野球2012』第三回
はい、ごぶさたしておりました。
我が『PS Vita ファン倶楽部』きっての文化系、4号でございますよ。
世間ではセ・パ両リーグの覇者も決まり、これからクライマックスシリーズ、そして日本シリーズと盛り上がっていくわけですが、我々の戦いもまだこれからだ! 3回にわたってご紹介してきた『実況パワフルプロ野球2012』。その締めくくりとして、ワタシにも対決せねばならぬ相手がいるのです。
そう、それは我がファン倶楽部の番長・1号。
揺れる満員電車の中で立ちながらバッティング技術を鍛えるというナチュラルボーン・パワプロ者。レポート最終回は、この強敵との対決に備えて、いまいちどオリジナルチームの育成について考えてみたいと思いますよ。
もとよりスポーツ系ゲームで1号にかなう術はない4号。それでも一矢なりとも報いようと、まずは選手の幅を増やさねばならない。
連載第1回で紹介したように、オリジナル選手を作成する手段には2種類ある。シナリオに沿って選手の生活をプレイする「サクセス」と、スゴロク感覚で手軽にパラメータを上げていく「サクサクセス」だ。
「サクサクセス」は「サクセス」より圧倒的に早いプレイ時間でオリジナル選手が誕生するが、その能力は運次第で、前線での起用に足る選手ができる可能性はあまり高くない。だが、キャラを作成して「パワファーム」に登録し、他チームと試合をさせて勝利すれば、次の「サクセス」「サクサクセス」で有利になるアイテムが手に入る。
したがって、最初は「サクサクセス」をどんどんプレイしてアイテムを集め、それを「サクセス」に持ち込んで主力選手を育てるという流れが効率的だと思われる。
さて、その「サクセス」。
確実に実戦的な選手を育てるため、ここは血の涙をぬぐいながら恋愛禁止の誓いを立てる。そのかわり、監督やスカウトに気に入られるような練習をなるべく選ぶ。そりゃもう監督との間に恋が芽生えるまで……というのはやりすぎだが、監督とスカウトの好感度はけっこう重要なのである。
今回の「サクセス」は「かがやく未来へ! 大学野球編」として、「パワフル大学」「満通万教育大学」「西強大学」の3シナリオが用意されている。レベルとしては最後にプレイ可能になる西強大学が設備も充実していておすすめだが、チームメイトもそれだけ強いので、彼らの実力について行けなければ試合場面でリリーフや代打くらいしか活躍の場が回って来なかったりする。これが監督やスカウトの好感度にも影響するわけだ。
とはいえ、単調な育成で似たような選手ばかり揃えても面白くないし、第一相手チームにパターンを読まれてしまう。剛速球だけを追求した直球番長とか(でも配球組み立てようにフォークくらいは欲しいが)、矢部くんみたいに走塁だけめったやたらと早いとか、そういう一芸キャラも作っておきたいものである。
と、いうわけで、いよいよ1号との対戦の日。
居住まいを正し、メニューから「パワプロ通信」→「通信対戦」と進んで1号のアカウントを入力。六本木と八王子を股にかけた戦いがいま始まる!
先攻は1号チーム。こちらの先発ピッチャーは「サクセス」で猪狩くんからライジングショットを伝授されているので、ストレートをガンガン放り込めば勝機はある!
そして第一球、いきなりの全力ライジングショット!
さすがに打者もこれは見送り。
さらにもう一球ライジングショットじゃあ~っ!!……カキーン!
あ、あれ? いきなり打たれてますよ?
しかもけっこうな長打ですよ!
あ、ほら、捕りにいかなきゃ! 誰がだ? 俺がだ!
えっと落下点に一番近いやつは誰だ~っ!
で、で、いま走者は? も、もう3塁?
ま、まあこういうことも最初はある。これから次々と打ち取ってしまえばよいのだ。
次々と……おい、なんでもう満塁なんだよ!
そこの外野、普通に捕れるとこでなんでジャンプしてんだ!
ああっまた1点、満塁で3点……
あっ、ピッチャーがピヨってる! こいつメンタル弱ぇ!
結局14点もかっぱがれた4号チーム、ようやく1回裏の攻撃へ。
きっとネットの向こうでは2号と3号が、
「ビックリするほどヘタでやんすねー」
「ほんと口だけウォーリャーでやんすねー」
などと陰口を叩いているに決まっているのだ。
しかし、打撃に関しては練習モードでそこそこ当たるようになっていたので、希望を捨てずにバッターボックスに立つ。
だが……あれ?
なんか速いよ? 当たらないよ?
なにこれラグってない?
ないですか、そうですか。
打撃カーソルには広く当てる「ミート撃ち」とピンポイントで長打を狙う「強振」があり、原則的には強振を使って行かなければたいてい凡打に終わる。……だがもはやそんなことは言っていられない。なんでもいい、当たれ!
確かに何度か当たった。ファウルが。しかし練習と実戦ではタイミングや選球など要求されるスキルが相当に違うと思い知った。スコアボードですか? ええ0点ですがなにか。
そして2回、8点を上積みするという大人げない攻撃を続行する1号チーム。さらに3回表、我がチームが1球投げたと同時に、タイムリミットの宣告がされた。
……あの……これってもしかして、コールド……?
あ……対戦ルールで15分間対決に自分でしてたんだ……。
ふぅ~、コールドではないんだ……?
かくして『PS Vita ファン倶楽部』杯パワプロ対戦は、0-23というバスケのような点差で1号が勝利。敗者・4号はこのとき痛感した。『パワプロ』を制するにはプレイヤースキルも重要だと。そして、仕事の合間も『パワプロ』遊んでるようなヒトにはかなわないと。
こうして一つの戦いは終わり、4号はふたたび練習モードで基礎練習を繰り返す生活に戻った。満身創痍の4号を待つ次なる試練は果たしてなにか……ちょ、その前に「ガンダー」をもふもふさせてください……。
2012 Konami Digital Entertainment